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性感染症
目次
淋菌・クラミジア感染
梅毒
尖圭コンジローマ
性器ヘルペス
クラミジア感染症
日本におけるクラミジアへの感染者数は100万人以上に上ると言われ、感染者が一番多いと言われる性感染症です。原因はクラミジア・トラコマティスという病原体で、男性の場合は主に尿道炎を、女性の場合は腟炎を起こします。クラミジア感染症は症状が軽いため、男性・女性ともに、感染しても症状を覚えにくく、気づかないままパートナーに移してしまうことがあります。特に女性の場合は症状がほとんど出ないために、妊婦健診で検査をして初めて感染に気づくケースも少なくありません。クラミジアによって卵管炎を起こし、不妊症の原因になったりしますので注意が必要です。また、クラミジアに感染している方では、HIV(エイズウイルス)への感染率が3~5倍にも増えると言われます。
診断にあたっては、男性の場合は尿を用いるか、尿道の細胞を擦り取って検査します。女性の場合は子宮頸管の分泌物を拭い取って検査します (それほど痛みません) 。検査結果が出るまでには、7日間程度が必要です。
治療について
来院時にはクラミジア感染症と診断できないため、治療にあたっては、まず細菌にもクラミジアにも効果のある抗生物質を処方します。検査結果が出て(7日後)、クラミジアと診断された場合は、クラミジア専用の抗生物質を処方します。
尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマは、性器や肛門のまわりに2~3mmくらいのイボが多発する疾患です。尖圭コンジローマの原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスで、ほとんどはセックスやその類似行為により感染します。他の性感染症と同様に、10代後半から30代、特に20代に多く見受けられます。パートナーへの感染を防ぐためにも、積極的な治療を要します。
尖圭コンジローマの治療法
薬による治療
尖圭コンジローマ治療薬として、世界75ヶ国以上の国と地域で使われている塗り薬(クリーム)が、日本でも2007年12月より健康保険が適用される薬として発売されました。自宅でイボに直接塗って治療することができ、瘢痕(傷跡)などを残すことも少ないのですが、塗った部位の紅斑(赤み)やびらん(ただれ)、表皮剥離(表皮の剥がれ)などの皮膚障害が高い頻度で現れ、また完治までには時間を要します。
外科的治療
いずれも外来で処置が行われます。
凍結療法:液体窒素で何回か凍らせることによって除去する治療法です。
焼灼:電気メスでいぼを焼き、除去する治療法です。
外科的切除:メスでいぼを切り取り、縫合する治療法です。
当院では、薬による治療と外科的治療を組み合わせて治療します。
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