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腎臓内科・膀胱・精巣の病気

目次

腎臓内科

腎腫瘍

腎腫瘍には良性と悪性があります。良性のものは腎嚢胞や腎血管筋脂肪腫などであり、悪性のものは腎がん(正式名称は腎細胞がん)と呼ばれています。

腎のう胞

腎のう胞とは、腎臓に生じた、液体成分が貯留した袋状の腫瘍です。1個のこともあれば、数個見られる場合もあります。ほとんどの人は症状が無く、多くは健康診断の超音波検査やCT検査で偶然見つかります。のう胞が大きくなると、腹痛や背部痛、血尿などの症状が現れることもあります。
稀ながら、のう胞壁に石灰化や不整が見られた場合は、悪性(のう胞性腎がん)のこともあるので、健診などで腎のう胞との指摘を受けたら、泌尿器科への受診をお勧めします。きちんと腎のう胞との診断がつけば治療は必要無く、経過観察だけで問題ありません。

腎血管筋脂肪腫

腎血管筋脂肪腫は、血管・筋肉・脂肪で形づくられた良性腫瘍です。通常、自覚症状は伴いません。
基本的には良性のものですから、超音波検査などによって経過観察をしていけばよいのですが、大きくなると破裂や出血を招くことがあります。
このため、大きいものでは動脈塞栓術や手術を行ったりします。また、腎細胞がんとの鑑別が難しいケースがあり、診断を兼ねた手術を行うこともあります。

糖尿病性腎症

糖尿病性腎症は、糖尿病の三大合併症の一つであり、高血糖状態が長く続くことで腎臓の機能が低下する病気です。
腎臓の中には、血液をろ過して老廃物を排出する「糸球体」と呼ばれる毛細血管の束が約100万個あります。
血糖値が高い状態が続くと、この糸球体が少しずつ傷つき、老廃物をうまくろ過できなく なります。
初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると尿にタンパク質が漏れ出し(タン パク尿)、やがて腎不全へと至ることもあります。
進行を抑えるには、早期発見と血糖・血圧の厳格なコントロールが重要です。

慢性腎炎

慢性腎炎とは、腎臓の中で血液をろ過する「糸球体」などに炎症が起こり、数年以上にわたって腎機能が少しずつ低下していく病気です。
初期には自覚症状がほとんどなく、健診などの尿検査で「蛋白尿」や「血尿」が見つかることで発見されるケースが多くみられます。
急性腎炎のように短期間で治るものとは異なり、慢性腎炎は長期的に経過をみながら治療を続ける必要がある病気です。
進行すると腎不全に至ることもあるため、早期発見と継続的な管理がとても大切です。

腎(尿管)結石症

尿管結石の痛みは、七転八倒の苦しみで起き上がれないほどで、その痛みの強さから救急車で受診する方も少なくありません。
尿路結石の痛みは、結石が腎盂や尿路から動いて尿の流れが阻止される際に起こるとされ、同じ人が何度も経験することも少なくありません。
結石の成分により発生原因は様々ですが、生涯を通じ何回も繰り返しやすい病気ですので、当院では尿検査・超音波検査などで、主に再発のチェックをし、生活指導を行います。

腎臓腫瘍

血液をろ過して尿をつくる腎実質に発生する尿細管由来の悪性腫瘍です。50~60歳代の男性に多くみられます。日本での患者数は年々増加し、2020年には約6,000人の方が腎臓がんで亡くなられることが危惧されています。 一般に男性が女性に比べて約2倍、この病気に罹りやすいとされています。
以前は、血尿・疼痛・腫瘤が3大症状とされていました。しかし、最近では、健康診断や人間ドックでの超音波検査(エコー)の普及により、早期がんの状態で発見される偶発がんが過半数を占めるようになりました。
抗がん剤や放射線療法では、治療に抵抗するため、手術による治療が主体です。転移が見つかった進行性の腎臓がんや、手術後に再発した腎臓がんの患者様については、近年、分子標的薬による治療が行えるようになりました。

膀胱がん

膀胱がんは、50歳代以上に多いがんです。自覚症状の無い血尿(痛みなどの症状を伴わない血尿)が出た時は、要注意です。コーラのような色から、真っ赤な鮮血までいろいろですが、尿の一般的な検査に加え、細胞検査、超音波エコーや膀胱内視鏡を用いた検査を行います。
膀胱がんは喫煙歴や有機溶剤との関連性が知られています。早期に発見できれば、内視鏡手術で治療することが可能ですが、進行がんや悪性度の高い浸潤がんなどは、膀胱を取る大手術を行わなければならないケースもあります。

精巣がん

陰のう内の精巣が痛みを伴わずに、硬く大きくなります。痛みが無いために放置したり、羞恥心から医療機関への受診が遅れたりする残念なケースがあります。
0~4歳と、45~59歳に小さなピークがありますが、25~34歳に大きなピークがあります。発見が遅れると、若くして命を落としかねない重大な疾患です。1日も早い受診をお勧めします。

腎血管筋脂肪腫

女性に多く見られ、40〜50歳で発見されることが多いです。血管・筋肉・脂肪で構成された良性腫瘍で、症状はありません。一般的には経過観察をします。大きくなると破裂や出血の可能性があるので、動脈塞栓術や手術を行います。また、稀ではありますが、腎細胞がんとの鑑別が難しい場合には、診断を兼ねた手術を行うこともあります。

腎細胞がん

血液をろ過して尿をつくる腎実質に発生する尿細管由来の悪性腫瘍です。50~60歳代の男性に多くみられます。日本での患者数は年々増加し、2020年には約6,000人の方が腎臓がんで亡くなられることが危惧されています。 一般に男性が女性に比べて約2倍、この病気に罹りやすいとされています。
以前は、血尿・疼痛・腫瘤が3大症状とされていました。しかし、最近では、健康診断や人間ドックでの超音波検査(エコー)の普及により、早期がんの状態で発見される偶発がんが過半数を占めるようになりました。
抗がん剤や放射線療法では、治療に抵抗するため、手術による治療が主体です。転移が見つかった進行性の腎臓がんや、手術後に再発した腎臓がんの患者様については、近年、分子標的薬による治療が行えるようになりました。

陰のう水腫

精巣を包んでいる膜に水が溜まる病気です。針で水を抜く処置をすれば軽快しますが、高い確率で再発します。根本的に治すためには、手術が必要になります。 小児の場合は、自然に治るケースもあります。

精巣上体炎

尿道から細菌が侵入し、精管(精子が通る管)を上行して、精巣に付属する精巣上体に感染する疾患です。多くは38度以上の発熱と陰のうの痛みを覚えますが、あまり症状が見られないこともあります。

精巣炎

おたふく風邪のウイルスが精巣に移行し、精巣が腫れる疾患です。成人になってからおたふく風邪に感染すると精巣炎になることがあり、これは男性不妊症の原因にもなります。

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