皮膚科・形成外科

皮膚科・形成外科

にきび

にきび

にきびの直接の原因は、皮脂の過剰な分泌と毛穴の詰まりです。年齢により発生するメカニズムは異なることが多いですが、ホルモンやストレスなどの影響により過剰に分泌された皮脂が毛穴に溜まることが多いです。この毛穴に溜まった皮脂に、にきびの元となるアクネ菌が増殖し、白にきび、黒にきび、赤みや膿などの症状を招きます。
治療にあたっては、経験値に基づき、にきびの種類と重症度を判断することが大切です。私の経験上、よくよく話を聞くと、日常生活や生活習慣、使用しているものや食べ物などが原因と結びついていることが多いのです。他院で「これにはこれ」と処方されて治らないにきびの方も少なくありません。外用薬(抗生物質や毛穴つまりをなくすものなど)、内服薬(ビタミン剤、抗生物質や漢方薬など)、ケミカルピーリング、レーザー治療等のなかから症状にあった治療を提案します。自宅での適切なスキンケアや生活習慣の改善も大切です。
にきびは治せます。にきびがなくなると自身の気分も変わります。それは間違いありません。一緒に治療計画を立てられたらと思います。

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アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎

「アトピー性皮膚炎は、よくなったり悪くなったりを繰返す、かゆみを伴う湿疹であり、患者の多くはアトピー素因を持つ。」とされています。
その根本には皮膚の乾燥とバリア機能異常があり、そこへ様々な刺激やアレルギー反応が加わって生じると考えられています。皮疹の種類や場所、時期によっても症状は様々ですが、除外すべき疾患や、合併しやすい疾患なども多く存在します。
治療法はステロイド外用や保湿などがあげられますが、2009年に日本皮膚科学会によって作成された「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」に基づいて、治療を行う事が前提ですが、私自身、ステロイドは多用したくありません。可能なかぎり自分の免疫機能でバリア機能などを高めることによって治癒できれば、重症のときにだけステロイド外用を使用する方針をとっております。
アトピー性皮膚炎は慢性疾患です。長い目で治療してゆく病気になります。相談して、治療方針をたてて、気長に治療してゆきましょう。

湿疹・かぶれ

湿疹・かぶれ

かぶれには、刺激性とアレルギー性の2種類があります。刺激性のかぶれは原因物質と初めて接触してから比較的早くに症状がでてきて、症状は接触した部位に限られます。一方、アレルギー性のかぶれはかゆみが強く、接触部位以外にも皮膚炎が広がります。
これらの原因となるもの、樹木や薬品、化粧品や精油などさまざまです。私の診療で一番多く目にする原因は化粧品によるかぶれ、精油によるやけどです。原因物質に日光があたり色素沈着などを起こすこともあります。通常は原因物質を取り除く事で軽快することが多いですが、必要であれば飲み薬や塗り薬、点滴や美白剤などの自費診療を提案することもあります。色素沈着など後を残さない様、早めにご相談ください。

じんましん

じんましん

かゆみとともに、皮膚の一部が盛り上がって、しばらくすると消えます。チクチクした痛みを伴うこともあります。原因を取り除くことが第一ですが、疲労やストレスでも悪化するので、なるべく溜めないようにすることも大切です。

虫さされ

虫さされ

「生涯虫にさされたことは一度もありません」という方はいないのではないでしょうか。虫刺されは様々で、ノミ、ブヨ、蜂、ダニ、毛虫など虫全般です。症状は痛みとかゆみが主ですが、まれにアレルギー反応を起こして、じんましんや気分不快などの症状が出ることもあります。
アレルギー反応が起きた場合は点滴などの緊急対応が必要になることもあります。小さなぷつぷつが、かさかさした赤みが伴ったり、中心が透明であったり、かゆみを伴うことが少なくありません。湿疹を繰り返したり慢性化させたりすると、皮膚ががさついたり、湿疹のあとが残ったりすることがあります。
虫刺されのあとは醜い色素沈着になることが多いので、早めの対処が必要です。

いぼ

いぼ

通常よく診られるいぼは、顔や手や足の裏によくでき、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)と扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)、青年扁平疣贅(せいねんへんぺいゆうぜい)などがあります。
肌のバリア機能が弱い方、荒れている方は伝染し易いので特に注意しましょう。いぼの治療では、液体窒素で凍らせる凍結療法、薬品を塗布して皮膚を腐食させていく方法、ヨクイニン(ハトムギの種皮を剥がした天然の成熟種子)という漢方薬の内服により免疫力を上げて治す方法、レーザーで削る方法があります。
これらのうち、患者様に最も適していると思われる方法を選択します。治療には回数が必要となる場合が多い疾患です。

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ほくろ・腫瘍(できもの)・粉瘤

腫瘍・ほくろ・粉瘤(できもの)

腫瘍やほくろには大きくわけて良性のもの、悪性のものがあります。これらを確定診断するためには生検(手術やパンチ生検)を行います。スコープで診たり、触診視診で悪性を疑う所見というものがいくつかありますが、それがないからといって悪性は否定できません。スコープで良性だと思っても、結果悪性だったという事もあります。すべてを生検する必要はありませんが、悪性を疑う時には生検を勧めます。
特にほくろで悪性を疑うできものの症状としては、①最近数か月で急激に大きくなったもの、②盛り上がっているもの、③左右対象でなく形がいびつなもの、④濃淡差があるもの、⑤くじゅぐじゅしたり、浸出液(膿など)がでてきているもの、⑥痛みなど症状を伴うもの、などがあげられます。
「粉瘤」は⑤⑥を伴いますが良性のものです。角化組織がたまった袋が存在していますので、その袋が限界にきて皮膚の中で破裂すると痛み、腫れ、熱感を伴います。袋の限界が来る前に手術することをお勧めします。
以前から気になっていたできものなどがある場合は、まずは相談してください。生検が必要なものなのか、放っておいてもよいものなのか、判断いたします。

傷あと・ケロイド

傷あと・ケロイド

手術をした傷あと、帝王切開後の傷あと、昔転んだ時の傷あと、シャーペンの芯が刺さった後の傷あと。「傷あと」といっても様々です。表面の「形」の傷あとには、まず低侵襲の内服外用などから、注射療法、手術や放射線療法などグレードによって治療適応があります。表面の「色」の傷あとはレーザーが適応になることがあります(自費になります)。まずはご相談ください。
ケロイドとは、傷が以前の傷より大きく盛り上がって、かゆみを伴うものを言います。
好発部位がありまして、体の正中(前胸部、おへそ下、恥骨)とよく動かす部分(肩、膝)です。それ以外にも耳垂(みみたぶ)にもできます。
ケロイドの治療はすぐに手術ではなく、内科的な治療と外科的な治療、これらを組み合わせて5段階ほどありますので、経過を見ながら治療を進めていくことが大切です。手術や帝王切開のあと、前胸部のにきびのあと、ピアス後のあとなど、治せるケロイドはたくさん見てきました。「傷あとだからしょうがない」とあきらめずにご相談ください。

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やけど

やけど

やけどは初期対応が大切になります。皮膚に熱(熱湯、化学薬品なども含めて)が加わりそれが皮膚のどこの層まで浸透するか、どれくらい熱が加わっていたかによって重傷度が変わってきます。形成外科と皮膚科で診察することが多いですが、植皮などが必要か見極めるようなやけどは形成外科が診察することが多いです。
こどものやけど、心配ですよね。適切な処置をしないと傷あとや拘縮(動かせない)をきたすことがあります。私は可能な限り軟膏処置で治す方法をとりますが、どうしても手術が必要な時には迅速な行動をとります。また、昔のやけどの傷あとはレーザーで色をぼかしたり、目立たなくしたりもできます。やけどは、小さいものでもあとになって残ることがありますので、軽いやけども軽視せず、早めにご相談ください。

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多汗症・わきが

多汗症・わきが

夏になるとわき汗が止まらない、大事な式でノースリーブになるけれど汗ジミが気になってしまう、冬に寒い屋外から室内でコートを脱ぐと汗でびっしょり、という事があると思います。
当院では、自費診療になりますがボトックス*1でわき汗を止めることができます。効果は1、2日で現れて4~6か月持続します。
わきのにおい(わきが)に対しては手術を行うことが望ましいですが、手術には抵抗がある方、傷ができるのはいやだという方は、まずは汗の量を少なくすることでにおいが軽減することもありますのでお勧めします。

小児の皮膚疾患

小児の皮膚疾患

小児の皮膚疾患には、水いぼ(伝染性軟属腫)やいぼ(尋常性疣贅)といったウイルス感染症のほか、乳児脂漏性湿疹、アトピー性皮膚炎などがあります。
アレルギー性皮膚炎は、皮膚を清潔に保つことと保湿が大切です。自宅でどのようにケアをすればよいか、きちんとお伝えします。また、第一原因のアレルゲンの除去・対策を行うことも必要となります。
ステロイドはなるべく使用を避け、症状の度合いによって使い分けて治療をします。
また、当院で扱っている医薬品は、赤ちゃんが使っても大丈夫なものを選ぶようにしています。

眼瞼痙攣

眼瞼痙攣

目の周りがぴくぴくしてきになってしまう、顔が引きつったりすることで疲れてしまうしストレスだ、という方もいらっしゃると思います。痙攣は筋肉が自分の意思に反して動くことを言い、ミオキミアやチックなどが鑑別に上がります。これらはボトックス療法で筋肉の動きを軽く止めてあげるだけで止まることが多いので、顔の筋肉がぴくぴくするときは、まずご相談ください。

切り傷・裂傷

切り傷・裂傷

お子様が転んで切ってしまった!出血している!
何科を受診するか迷った際は、まずは当院の形成外科をご受診ください。
傷はどんなものでも一生残ります。それをいかに目立たないようにするかが大切です。医師になってからずっと、表面の傷をきれいに縫うことをしてきた、形成外科専門医です。傷を扱う診療科は整形外科や一般外科、皮膚科など多岐にわたりますが、皮膚表面の傷をきれいに治す専門科と言えば、やはり形成外科になります。血管、腱、骨などに及ぶ傷などで必要であれば、そこからは他の医療機関と連携をはかりながら適切な治療にあたります。

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小児皮膚科

当院では、小児の皮膚疾患に力を入れています。
私にとって、こどもの皮膚の病気は特別で早く治してあげたい、と強く思います。
赤ちゃんや小さなお子様がかゆがっていたり、皮膚がかさかさ赤くなっていたり、とても心が痛みます。お子様だけでなくお母さんがつらいのもよくわかります。
早く結果を出してあげるのはもちろんですが、皮膚だけでなく背景もよく観察して、長い目で、根気強く、治療してくことも大切です。
お子様の肌のお悩みは、すぐにでも私に相談してください。
皆様が思っているよりも、こどもの治癒能力は強いですから!

お子様の皮膚の様子をよく観察します

小さなお子様は、自分の症状をうまく言葉で伝えられないことが多く、そのため症状に気づいたときには、ひどい状態になっているケースもしばしばです。保護者など、近くの大人がお子様の皮膚の様子をよく観察し、少しでも違和感を覚えたら、早めに受診なさるようにしてください。

お子様の皮膚バリアを整える

こどもの皮膚は角層(皮膚の一番上層)が薄く、また皮脂の分泌量が不安定なことから「バリア機能」がまだ安定していません。症状にもよりますが、お風呂でゴシゴシは全体にだめ!ささいなことで湿疹や皮膚炎が生じたり、細菌やウイルスに感染したりするなど、皮膚トラブルが生じやすいものです。それだけに、しっかりとスキンケアをして皮膚バリアを整えることが、こどもの皮膚の健康を守るためには大切です。お子様のスキンケア法についてもアドバイスいたします。

小児の発疹

小児がかかるウイルス感染症といえば、みずいぼ(伝染性軟属腫)やいぼ(尋常性疣贅)、ヘルペス(単純疱疹)など皮膚に直接感染するもの、はしか(麻疹)や三日ばしか(風疹)、みずぼうそう(水痘)のように全身に影響を及ぼすものなど多彩です。
疾患によりますが、治癒するまで学校・会社を休まねばならないものもあります。
特に問題になるのが「学校保健安全法」の中に定められた学校感染症の第二種および第三種(その他の感染症)です。第二種に関しては詳細に学校保健安全法施行規則で決められていますが、第三種に属しているその他の感染症に関しては定められておらず、学校・保育所・幼稚園の現場でとまどうことがあります。そこで、日本臨床皮膚科医会、日本小児皮膚科学会、日本皮膚科学会および日本小児感染症学会が統一見解を出しました。
このほかの疾患に関しては、診察医、学校医、校長または施設長が判断決定します。
発熱を伴う発疹の場合は小児科を受診することをお勧めしますが、発熱を伴わないものは皮膚科受診も可能です。

小児のいぼ

こどもの顔や手や足の裏によくできるいぼで、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)と扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)、青年扁平疣贅などがあります。ウイルスは健康な皮膚からは感染しませんが、小さな傷口があるとそこから感染し発症します。
いぼの治療では「一般皮膚科」の項でも説明しましたが、結果がでるにせよこどもに辛い思いをさせる事はなるべくしたくありません。
ですので、お子様の性格をみながら積極的な治療か、気長な治療を決めていきます。
「病院はこわい」と思われないような治療を選択していきましょう。

小児アトピー性皮膚炎

私も昔アトピー性皮膚炎でした。顔や肘の内側、膝裏がかゆくよくかいていました。
アトピー性皮膚炎とは、痒みのある発疹が現れるアレルギー性の皮膚疾患で、良くなったり悪くなったりを繰り返します。発疹ができる場所は、目や口の周囲、首や肘、膝など関節周辺が多く、胸や背中、腕にできることもあります。原因は明確にはわかっていませんが、肌のバリア機能の低下によりアレルゲンの侵入がアトピー性皮膚炎の発症に影響すると考えられています。治療では、まず第一に原因となっているアレルゲンの除去・対策を行うのが基本です。自宅では皮膚は清潔に保ち、保湿をこまめに行います。
お母さんで多いのが、「軟膏がべたつくのでお風呂でゴシゴシ落としています。」それは絶対にダメです。適切な自宅でのケアもご説明します。
こどもにはステロイドはあまり使用したくありませんので、重症の度合いによってうまく使い分けながら治療してゆきます。

乳児脂漏性湿疹

生まれて間もない赤ちゃんが、顔中カサカサ、掻いていて眠れていない。赤ちゃんもお母さんも辛くて、楽しい育児も疲れてしまいます。お母さんの感情も赤ちゃんは感じ取ります。「お母さんは悩まないで相談してください」
生後2~3ヶ月ぐらいまでの乳児は、ホルモンの影響もあって皮脂が過剰に分泌される傾向にあります。皮脂の過剰分泌によって起こる皮膚トラブルが、脂漏性湿疹です。おでこや頭部、耳の周辺、股部、わきの下など、皮脂線の多い場所にできやすいものです。乳児期の湿疹を放っておくと、アレルギーやアトピー性皮膚炎につながる事がありますので、予防するためにも早めにご相談ください。

*1:完成物薬機法対象外(薬機法未承認)の装置(医薬品)であり、承認医薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

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